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2012年 03月 27日
日本全国ブルドーザーが徘徊し、開発の嵐が吹き荒れるなんて光景は無くなりました。しかし、未だにゴルフ場が山林を減少させ、自然を破壊したというように思っている人は多いようです。
しかし、本当にゴルフ場が自然を破壊したのでしょうか? 見解をまとめてみました。 林地を切り開いて開発すると、樹木およびその土壌中に蓄積されていた炭素の一部が大気中に放出されるのは事実です。試算によると、かつて土壌中には2兆トンの炭素が蓄積されており、そのうちの5千億トンが農耕の発明により失われたとされているようです。これは人類が営みを続けるうえでの原罪といえるでしょう。ゴルフ場も同様のことが言えます。しかし、ゴルフ場には約50%の残置林があり、全体の45%は芝地であるため、総面積の95%が緑地として保全されています。住宅地や工場用地・商業用地という土地利用からみれば自然に優しい部類といえます。 また、ある研究(栗田英治氏、丘陵地に立地するゴルフ場の土地利用の履歴と変遷の解明◇2000年度農村計画学会)によると、埼玉県北部のゴルフ場ではクヌギやコナラなどを含めた林地を保全しており、さらにゴルフ場の周辺は殆どが緑地や里山になっているので、ゴルフ場は環境保全の中心的役割がありその機能に注目すべきだとしています。 ゴルフ場では樹木の成長に合わせて枝うちなどの管理がなされ、樹林全体の光合成能力が高く維持されており、CO2固定が効率よく維持されているといえます。芝草自身の光合成によるバイオマス純生産は年間 121万トン、森林と合わせたCO2の吸収量は460万トン(いずれも日本のゴルフ場全体)と見積もられております(財団法人西日本グリーン研究所所長、九州大学名誉教授縣和一氏)。なお、木が光合成により取り込むCO2量に対して呼吸により放出するCO2量は老齢化した林では50%、若い林、手入れの行き届いた林では30~40%とされています。また、できるだけCO2を減らすために、刈芝の堆肥化や剪定枝の再利用などバイオマス循環をはかるゴルフ場が増えてきています。 東京近郊の多摩丘陵や武蔵丘陵などをグーグルアースなどで見てみると、ゴルフ場が存在しなかったら相当量の緑地が消失してしまうことに気づくでしょう。 かつて里山は燃料を得るための貴重な存在でしたが、その役割を失ったことで宅地やゴルフ場に造成されていったといえます。 そういった時代の流れの中で、ゴルフ場は、里山を里山として保全したとも言えるのではないでしょうか。
by japanturfgrass
| 2012-03-27 19:04
| 事務局より
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